目次
変性意識状態に入る2つの工程
結論から先に述べると、下に記す2つの工程のみで、誰しもが簡単に変性意識状態に入ることが出来る。
- カメラ目線の人物画像を用意する
- 画像の目線を凝視する
理屈は後述するが、基本的にはこれだけである。
カメラ目線の画像を用意し、被写体の視線と自分の視線とを合わせて一定時間ジッと見つめ合う。これだけで誰にでもお手軽に変性意識状態に入ることが出来るのだ。
次章ではこの方法論のメカニズムを解説するが、その前に注意事項をひとつだけ明記しておこう。
精神的に病んでいたり、気持ちが酷く落ち込んでいたりする場合、この方法は実行しない方がよい。潜在意識に働きかけるやり方なので意図せず「心の闇」が深くなり危険であることを注意事項として明記する。
変性意識状態の一般論
変性意識状態とは何か
Wikipedia「変性意識状態」から引用してみよう。
変性意識状態(へんせいいしきじょうたい、英: altered state of consciousness, ASC)とは、日常的な意識状態以外の意識状態のこと。人が幻覚などをみる状態。(中略)変性意識状態は「宇宙」との一体感、全知全能感、強い至福感などを伴い、この体験(変性意識体験)は時に人の世界観を一変させるほどの強烈なものといわれる。変性意識体験は精神や肉体が極限まで追い込まれた状態、瞑想や薬物の使用などによってもたらされるとされる。また、催眠などによって非常にリラックスした状態を心理学でこういうこともある。
Wikipedia「変性意識状態」
引用文の中で最も重要な箇所は「日常的な意識状態以外の意識状態」である。この、日常的な意識状態以外の意識状態=非日常的な意識状態には浅いものから深いものまで様々ある。
お酒を飲んでホロ酔い気分といった浅いものから、宇宙との一体感や全知全能感といった深いものまで、非日常的な意識の状態を総合して「変性意識状態」と言う。
特徴としては、時間感覚、空間感覚、言語感覚、自他感覚など、これら日常的に当たり前のように感覚できている「現実感」が喪失される。
変性意識と脳波
日常的な意識状態と非日常的な意識状態=変性意識状態、この2つの区分を心理学では脳波(=周波数)で分類している。
- ベータ波 14hz以上
- アルファ波 8hz~14hz
- シータ波 4hz~8hz
- デルタ波 4hz以下
理性や知性が働いている状態のベータ波は日常的な意識状態。リラックスした状態のアルファ波、半分寝かかってまどろんでいる状態のシータ波、この2つを非日常的な意識状態=変性意識状態に分類している。デルタ波は完全に眠っている時の脳波なので一般的には変性意識状態には含まれない。
即ち、アルファ波&シータ波=変性意識状態は、意識が目覚めている時の脳波=ベータ波と睡眠中の脳波=デルタ波の中間の脳波となる。
変性意識状態の種類
催眠状態、トランス状態、ゾーン状態、フロー状態などの意識状態も変性意識を表現した意識の状態のことであり、それらを全て引っくるめて「変性意識状態」と言う。
前述したように、これらの状態は、時間感覚、空間感覚、言語感覚、自他感覚など、日常的な感覚が喪失または変容された状態である。
例えば、プロ野球選手が球が止まって見えたり、音楽家に名曲が降りて来たり、時間を忘れてゲームに耽ったりなど、地球上では一定不変であるはずの三次元時空を超越した時の意識の状態を指す。
変性意識状態に入ることの効果
社会通念や固定観念、個人的な信念など、顕在意識で思い込んでいる思考から解放され、潜在能力が一時的に表出することが、変性意識状態に入ることの効果となる。
よく引き合いに出される例は「火事場の馬鹿力」というやつである。火事になりヨボヨボの老人が重い金庫を持って家から飛び出して来た、車の下敷きになった子供を救出するために母親が車を持ち上げた、などがその例だ。
これらは変性意識の為せる技である。変性意識状態に入ると、日常では発揮できないような「潜在能力」が表出するのだ。
潜在能力とは、その時に突如として生まれる能力ではなく、元々持っていた能力のことである。老人も母親も金庫や車を持ち上げる能力を持ってはいるが、普段そんな能力はないと思い込んでいるために潜在している能力である。
変性意識状態に入ると、その思い込みが薄れたりなくなったりするために、潜在していた能力が解放され表出するという訳である。思い込みから解放され潜在能力の表出する、これが変性意識状態に入る効果となる。
変性意識状態に入る様々な方法
変性意識状態に入る方法としては、瞑想、呼吸法、酒やドラッグの摂取、恋愛やセックス、ヘミシンク、音楽鑑賞、感覚遮断、極度のストレス、自律訓練法など様々ある。
当記事で取り上げる方法は「固定凝視法」という方法である。
固定凝視法は、様々にある方法の中でも簡単に変性意識を作る方法で、変性意識状態に入ったか否かがものの見え方が変わるので判別がつきやすい。次章からその具体的な方法について述べて行きたい。
変性意識状態に入る具体的な方法
固定凝視法を用いた自己催眠
それではここから具体的な方法論に参ろう。
変性意識状態に入る方法にも色々あるが、当記事で取り上げる方法は前述したように「固定凝視法」という方法である。
固定凝視法とは、催眠術や心理療法で使われる技法のひとつで、振り子や術師の指先などの一点を見つめさせ「あなたは眠くなる」「力が抜ける」などの暗示文を唱えながら催眠状態に誘導する方法である。
催眠術や心理療法を他者催眠と言うが、この固定凝視法は自分で自分に催眠をかける自己催眠でも使える技法である。振り子や指先の代わりにカメラ目線の画像を用いて、自分で自分を催眠状態=変性意識状態に誘導するのだ。
人間は脱力しながら意識を一点に集中すると催眠にかかりやすいという脳のクセを持つ。知性を司る大脳新皮質の働きが抑制されて、催眠暗示がスンナリとまかり通ってしまうことがあるのだ。
一点を見つめさせることによって”大脳新皮質”の”視覚野”に刺激を集中的に与えます。脳幹にある網様体賦活系(RAS)は刺激に反応して刺激のある部分だけを活動させてそれ以外は活動が低下することになります。つまり、固定凝視法の場合は視覚野が活発的に活動しているということになります。他の部分は活動が低下し休んでおり視覚野への刺激が強いため賦活作用が弱ってしまいます。「力抜ける」「身体の緊張がほぐれる」と暗示を与えると身体の緊張や力などが休み最終的には、”全体”の大脳新皮質が休み放心状態(催眠状態)に入ります。
催眠術が掛かる仕組み
視覚神経のみに重点的に刺激を与えると、脳の他部位の活動が抑制される。その時に「眠くなる」「力が抜ける」などの暗示を与えると暗示の通り身体がリラックスし、最終的には知性を司る大脳新皮質の活動が休止するという。
固定凝視法とは、この大脳新皮質の活動が休止する状況を人為的に作り出すことによって、放心状態=催眠状態=変性意識状態を誘発する技法ということである。
他者催眠では「力が抜ける」などの暗示文を用いて身体の脱力を誘導したが、自己催眠では暗示は必要としない。自分で脱力を心掛ければよいからだ。
やり方は簡単。
ゆっくりと呼吸しながら、息を吐く時に全身の力を抜くことを心掛ける。最初は上手く出来なくても何度も繰り返すうちに意識しなくても出来るようになる。
なぜカメラ目線の画像か
セレクトする画像は、紙ベースのものであれ、インターネット上のものであれ、当サイトの読者であれば、当然のことながら性的に興奮する対象がよいだろう。
但し、どんなに気に入った画像でも、カメラ目線でないものはこの方法にはそぐわない。また、動画も被写体の目線が動くのでよろしくない。動画でも一時停止した静止画なら可である。
即ち、カメラ目線の状態を半永久的に維持する画像が固定凝視法の方法論に適合するのだ。自分が好きな時に好きなだけ見つめ合うことができるメディア、それが「カメラ目線の画像」ということである。
私のこと#覚えてますか pic.twitter.com/cAx7tdCIMo
— TLAIG✨ (@timeline_daily) October 16, 2023
それでは、なぜカメラ目線の画像でなければならないのだろうか?カメラ目線ではない顔面の画像や体の一部の画像ではなぜ駄目なのだろうか?その疑問に関しては、以下の引用文を読んでいただければご理解いだけるはずだ。
一種のトリップ体験である「アルタード・ステイツ(=変性意識状態)」。「自我の喪失感」や「強い幸福感」「宇宙との一体感」が得られるといわれています。ただしこの心理状態に至るには、精神が極限まで追い込まれた状態をつくりだす必要があるため、容易なことではありません。
しかし、イタリアのウルビーノ大学の研究では、なんと「他人と10分間見つめ合う」だけで「アルタード・ステイツ」に近い状態を引き起こすことが判明したのです。
ナゾロジー
ご理解いただけたであろうか?
他人と10分間見つめ合う=目線と目線を合わせるだけで、精神を極限にまで追い込まなくても、それに近い意識の状態を引き起こすことが判明したと書いてある。
固定凝視法だけでも変性意識を作れるというのに、更に「見つめ合う」という要素が加わるのだ。「宇宙との一体感」と言ったスピリチュアル界隈が目標とするようなフルトランスとまでは行かずとも、意識が変性する度合いが増幅することに間違いはない。それ故に、カメラ目線の画像でなければならないのだ。
ゲシュタルト崩壊
話は変わるが、下の文字をしぱらくの間ジ~ッと凝視していただきたい。
公
この「公」という漢字、普段ならひとつのまとまりとして「おおやけ」という意味で「コウ」と読む漢字、などと認識しているはずだ。
だが、この字を暫く凝視し続けていると「公」という漢字の形や意味がひとつのまとまりとしてではなく、カタカナの「ハ」と「ム」が縦に重なっているように見えてきたりする。
そして、一度でも「公」の字が「ハム」に見えたら最後、もう「公」ではなく「ハム」にしか見えなくなってしまうのだ。
このような現象を「ゲシュタルト崩壊」という。
ゲシュタルト崩壊とは、形や意味をひとつのまとまりとして認知していたものが崩壊する現象をいう。
カメラ目線の画像もまた、凝視し続けると形や意味が変容し、認知の仕方が変わって来る。目や顔の輪郭だけが立体的に浮き出して見えたり、陰影のあるところが動いて見えたり、挙げ句の果てには誰だか分からなくなったりする。
これらの現象は、画像が変化した訳でも頭がおかしくなった訳でもない。単純に凝視する側の認知の仕方が変化しただけである。人間は基本的に一点を凝視し続けるとゲシュタルト崩壊が起きるように出来ているのだ。
このゲシュタルト崩壊が起きたら、変性意識状態に入った証拠となる。即ち、固定凝視法により知性を司る大脳新皮質の活動が抑制され、意識が日常とは明らかに違う変性した状態に入ったものと判断してよい。
心理学では、前述したように、日常と非日常の区別を脳波で分類するが、一般的には誰もが脳波計を持っている訳ではない。今あなたの脳波が何ヘルツであるのか脳波計なしで言い当てることは困難であろう。
だが、当記事の方法であればゲシュタルト崩壊という「見え方」の変化が指標となるので、変性意識状態に入ったのかどうかの判別が明確となる。
即ち、ゲシュタルト崩壊が起きたら脳波がアルファ波またはシータ波の周波数に変異し変性意識状態に入ったということである。
ヘッブの法則
以上が、変性意識状態に入る方法となる。
- 固定凝視法
- 脱力呼吸法
- ゲシュタルト崩壊
この3つの要素が変性意識状態に入る要素となる。
重要なことはこの方法を繰り返すことである。当サイト別記事「アナルオーガズム肛門開発編」で取り上げたヘッブの法則により、変性意識状態に入る神経回路が増強されるからである。
ヘッブの法則(ヘッブのほうそく)は、脳のシナプス可塑性についての法則である。ヘッブ則、ヘブ則とも呼ばれる。心理学者のドナルド・ヘッブによって提唱された。ニューロン間の接合部であるシナプスにおいて、シナプス前ニューロンの繰り返し発火によってシナプス後ニューロンに発火が起こると、そのシナプスの伝達効率が増強される。また逆に、発火が長期間起こらないと、そのシナプスの伝達効率は減退するというものである。
Wikipedia「ヘッブの法則」
ヘッブの法則とは、神経は使うほどに伝達効率が増強され、使わなければ伝達効率が減衰するという法則である。即ち、この方法を繰り返せば繰り返すほど、変性意識状態に入る神経回路が増強されるということである。
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