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うつ伏せ姿勢の基礎知識
伏臥位(ふくがい)、腹臥位(ふくがい)とも。
別称に「伏臥位」「腹臥位」とあるように、基本的に腹這いになって顔面、胸部、腹部、脚膝、足甲など、体の正面全体を床面に伏せて寝転ぶ姿勢を指す。
また、医療の世界では腹這いの状態から膝立ちさせながら臀部=お尻だけを突き出して治療しやすいような体勢を取らせることもあり、これもまた「うつ伏せ」に含まれる。
具体的には「膝胸位(しつきょうい)」や「ジャックナイフ位」と呼ばれる体位であり、両者とも直腸および肛門の検査や手術で使われるものである。
前者は腹這いの状態から両膝を床面に突いて臀部を突き出す体位、後者は「へ」の字のような形をした特殊な診察台に腹這いになり臀部を診察しやすくするための体位となる。
即ち、腹這いからお尻だけを突き出す姿勢は、臀部や肛門を扱いやすい体位ということである。
これは、シリーズ①横向き編の「シムズ位」やシリーズ②仰向け編の「截石位」と同様、医療ばかりではなく前立腺ドライオーガズムにも適した体位と言うことが出来よう。
うつ伏せ姿勢のメリットとデメリット
さて、前立腺ドライオーガズムという観点からうつ伏せ姿勢のメリットとデメリットを挙げてみる。
【メリット】
- 臀部および肛門が中空に位置することになるため「アナル」の自由度が高い
- 重力により挿入した前立腺マッサージ器具が自重で前立腺に向かいやすい
- 裏技として取り上げたシリーズ①横向き編の「内股連鎖」とシリーズ②仰向け編の「足ピン法」が可能
- その他
【デメリット】
- ペニスが床面に密着するために射精を促す
- 乳首を刺激することが困難
- 床面にベタッと腹這いになると脚膝屈伸ができない
- その他
デメリットのうち「ペニスが床面に密着するため射精を促す」については補足として説明が必要に思われる。
うつ伏せの場合、直接的に手などでペニス=サオ部分に刺激を与えずとも、ペニスが床面に密着するとペニスは刺激を受け、興奮の度合いが高いと射精にまで至ってしまうことがある。
射精は前立腺ドライオーガズムと相矛盾するウェットオーガズムとなり、互いを打ち消す作用を及ぼすので、ドライオーガズムを志向する場合には原則的に禁則事項となっているのだ。
対策法としては、睾丸を含めた男性器全体を丸ごと股の間に挟んで、床面と擦れて射精を促すことを防ぐという方法がある。
うつ伏せ姿勢の裏技
前立腺の位置を変える
この「睾丸を含んだ男性器全体を丸ごと股の間に挟む」という行為は、それ自体が裏技とも言えるもので、うつ伏せのみならず様々な体位体勢姿勢で有効な方法となっている。
男性器のことを「外性器」とも言うが、何も男性器は「外」から見える部分だけではない。俗に言う「裏筋」をたどって行くと、会陰や肛門の方向に向かってペニスが体内にまで続いていることが分かる。
前立腺はその体内にまで続くペニスの真上に存在するので、「睾丸を含んだ男性器全体を丸ごと股に挟む」とテコの原理のように体内にあるペニスの根元が前立腺を押し上げる働きがあるのだ。
その結果、うつ伏せで男性器を股に挟むと、前立腺の位置が通常の位置と微妙に変わる上に、重力の影響で器具が前立腺にのし掛かるような形になるので、他の体勢とは異なる作用を及ぼすことになる。
もちろん、他の体勢とは異なるとは言え、その差異は体感できないほどの微弱なものではある。だが、オーガズムの観点からすると、その微弱な差異が結果として大きな差異となることもあるのだ。
オートガイネフィリア=自己女性化愛好症
また、ペニスを股の間に挟むと見かけ上は男性の外性器がなくなったような感覚に陥るので、お手軽な女体化として実行する者もいる。
なぜなら「男性」であるよりも「女性」であった方がドライオーガズムを達成しやすいからである。これは前立腺ドライオーガズムを体験した者に特有なオートガイネフィリアの一形態と言えるだろう。
【オートガイネフィリア】
オートガイネフィリア(Autogynephilia)とは、男性が自身を女性だと思うことにより性的興奮するパラフィリアの一種。1989年にカナダの性科学者レイ・ブランチャードによって定義された。語源はギリシャ語のαὐτός(自分), γυνή(女性), φιλία(愛)、すなわち「女性としての自分を愛する」という意味である。日本語では「自己女性化愛好症」「自己女性化偏愛性倒錯症」などで、定訳はまだない。
Wikipedia
男性がドライオーガズムやメスイキなどのマルチプルオーガズムを経験すると「女性の気持ちが分かった」と発言する者が多数いる。もちろんこの場合の「女性の気持ち」とはオーガズムに達した時の「女性の気持ち」ではある。
だが、最初は男性でありながらも性別の異なる「女性の気持ちが分かった」としていたものが、徐々に「女性の気持ち」でいる方がドライオーガズムという無限の快楽を体得しやすいので、自ずと男性は女性化した自己をアイデンティティーのひとつとして構築する心理が働く。
その心理の発現した形が女装やオートガイネフィリと言えよう。お手軽な「女性化」の方法が男性の外性器を股の間に挟むという方法である。見かけ上、外性器がなくなるだけで前立腺ドライオーガズムを達成しやすくなる可能性がある。
お尻を振って肛門を開く
オーガズムの観点からすると、うつ伏せ姿勢の最大の特徴は、前述したように臀部や肛門が中空に位置しているため「アナル」の自由度が高いことである。そして、うつ伏せ姿勢に於ける裏技もこの特徴を生かしたものとなる。
- お尻を振る
- お尻が床面と垂直方向にグイグイと突き出す
- 肛門を一文字に開く
- その他
単純にお尻を振ったり、グイグイと天井に向けて突き出したりしてお尻を色々と動かすだけで、器具の前立腺に対する当たり具合が変わってくる。
ただ無闇にお尻を動かすこともいいが、お尻を動かすことによって器具を操作する意識を持ちながら、グッと来るポジションを探り探りしてお尻を動かすという方法もある。
また、お尻の肉を両手で左右に広げ、肛門を一文字に開くと、肛門括約筋の器具に対する締め付け具合が変わってくる。その結果、器具の前立腺に対する当たり具合も変わってくる。
先述した「前立腺の位置を変える」と同様、これで肛門括約筋の締め付け具合が劇的に変化する訳ではないが、微弱な差異が結果として大きな差異となることがある。
- 肛門を一文字に開く
- 開いたり閉じたりを繰り返す
- 斜めに開く
- 左右に開く力の加減を不均衡にする
- 両手で肛門を開いたまま肛門括約筋は締める
- その他
お尻の肉を両手で左右に広げるにも何通りかのやり方が考えられる。自分の肉体を探求する意識を持つと予想外の発見があるかもしれない。
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